
「口裏合わせてくれてありがとう」彼からの誤送信で、嘘を知った日
彼が切り出したのは、私が初めて聞く話でした。私はこれまでの報告を1つずつ疑い直していました。
宛先の違う一言
付き合って2年になる彼とは、連絡の頻度も内容も落ち着いてきた頃でした。前日の予定を、彼は友人との飲み会だと言っていて、実際に彼と友人のどちらのSNSにも、その飲み会の様子が投稿されていました。それなのに届いたのは「口裏合わせてくれてありがとう」という一言。口裏。その言葉を、私は何度も読み返しました。
既読をつけたまま
浮気という言葉が浮かんでから、想像は勝手に進みました。相手は誰なのか。飲み会は本当にあったのか。私は返事の代わりに「これ、どういう意味?」とだけ送りました。すぐに着信が鳴り、出ると彼は「違うんだ。会って話させてほしい」と繰り返しました。声は焦っていましたが、その理由までは電話越しに判断できませんでした。