
夫の転勤先で、4人のグループチャットだけが私の話し相手だった
既読だけが並ぶ画面を見て、私は送るのをやめました。数日後に届いた友人からの短いメッセージが、知らない街での毎日を変えていくことになります。
引っ越してからの日課
春、夫の転勤が決まり、私は勤めていた会社を辞めて知らない街へ来ました。夫の帰りは遅く、近所に知り合いはいません。歩いて行ける場所は、スーパーと小さな公園くらいでした。
学生時代からの友人4人のグループチャットが、その日にあったことを話せる唯一の場所でした。「今日のお昼はオムライスだった」と写真を送り、テレビの話を書き、みんなへの質問で締める。返事がなくても、吹き出しを並べている間は、誰かと話している気持ちになれたのです。
増えない返事と増える既読
けれど返事は少しずつ減っていきました。子どもが生まれたばかりの友人はスタンプ1つになり、転職したばかりの友人は数日に一度。ある日、友人の1人から「ごめん、バタバタしてて。落ち着いたら返すね」という書き込みが届きました。
既読の3という数字だけが増えて、誰の言葉も続かない画面を、私は何度もスクロールしました。楽しい報告のつもりだった吹き出しが、急に催促の列に見えてきたのです。