
みなさんは、元彼のことを覚えている派ですか?
比べてわかる、今の成長
たまにふと気がつくと、インスタグラムで元彼のアカウントをぼーっと眺めてしまったり、元彼とのLINEを読み返していたりすることがあるかもしれません。
そして、そういうときにはだいたい「このとき私、こんな重いことを言って彼を困らせたんだよなー……」とか、そういう失敗が浮かんでくるものです。
そういったことを思い出して、当時の自分の未熟さに顔が赤くなったり、枕に顔を押し付けて「あー!もうー!」と言いたくなることもあるかもしれません。
ですが、そうして振り返って見たときの自分が恋愛下手で、幼稚で、情けなく思えてしまうということは、裏を返せば、今の自分が、そう思えるようなところまで成長してきたということの証でもありますよね。
あとはもちろん、それだけじゃなくて、若々しくて、甘酸っぱい素敵な思い出もフラッシュバックするはず。まるで大人の目で高校生同士のカップルを眺めるような、ほっこりほんわかした気分にもなれます。
今自分がやっている恋に自信が持てなかったり、自暴自棄になりそうになってしまったときには、そうやって、元彼との思い出の力を借りて、自分の失敗や恥ずかしいできごとにウケながら「私、一応成長してるわー」と実感したり、ういういしいスイートメモリーに癒されたりして、ちょっとお休みしてみるのもいいのかもしれません。
本のように、読み返す
また、そうやってふと昔の恋愛の思い出にふけっているときに、思いがけず「ありがとう」という気持ちが強く浮かんでくることもありますよね。別れたときには、あんなに恨んでいたり、憎んでいたはずの相手でも、単に時間が経って傷が癒えてしまったせいか、それとも自分の考え方が大人になったからかわかりませんが、「一緒に過ごしてくれて本当にありがとう。どうか幸せになってほしい」と、綺麗事ではなく、心の底からしっとりと思うことができる。
「いい本は、人生の中で繰り返し読むと、そのときごとに新しい発見をくれる」と言いますね。いい本だってそうかもしれませんが、そんなことを言ったら、恋愛だってもっともっと奥深くて、たった一回通過しただけじゃその全部の意味がわかるはずがないほどミステリアスなもの。
別れのきっかけになったケンカの原因。自分が彼の言動をどうしても許せなくて、激怒してしまって、それっきりになってしまった。でも今思い返せば、彼の言動にはこんな意味があったのかもしれない。今の私なら、それをこういうふうに捉えられていたかもしれないし、そうすれば、ふたりの未来は変わっていたのかも。
こう考えることは完全にタラレバで、意識高い系の人からすれば「前だけ見なくちゃダメさベイベー」と怒られちゃうのかもしれません。
でもこうやって、私のかつての恋愛を読み返してみるのもいいんじゃないでしょうか。
そして、そこに新たな解釈を発見する。このプロセスは、それによって恋愛の知識や価値観が深まるというメリットがあるんだと思いますけど、私はその損得よりも、単純に、”そういう恋愛の楽しみ方”があっていいんじゃないかと思うんです。
前を見て歩いていくことも大切です。でも、今までに自分が全力で挑んで、全力で破れてきた恋愛の物語を読み返して、腸が煮えくり返るほどムカついたことを今のことのように思い出して、それ以上に幸せだった思い出に微笑んで、最後には「やっぱ恋愛って、楽しいんだよなぁ」と素朴に思う。こんな、なんの進歩もない日があってもいいと思うんです。(遣水あかり/ライター)