
「帰りたくない」に素直に応えられず「じゃあ帰るな」と打った俺が、彼女に送れなかった本音
彼女からのメッセージ「帰りたくない」に対し、自分が打った返事は「じゃあ帰るな」素直になれなかった俺の不器用さと、その後悔の話です。
駅で「またね」と別れたあと
金曜の夜、彼女と都内で食事をして、彼女の住む方向の電車を改札で見送りました。「また来週ね」と言って手を振ったとき、本当はもう少しだけ一緒にいたい気持ちが残っていました。
ホームに上がって電車を待ちながら、楽しかった時間を思い返していました。彼女がよく笑ってくれたこと、デザートを二人で分けたこと、店員さんに声をかけるときの彼女の柔らかい口調。そういう細かいことを覚えている自分が、ちょっとくすぐったかったのです。
電車に乗り込んで、揺られながらスマホを開きました。彼女からメッセージが届いていたのは、その途中のことでした。
打っては消した数分間
「今日楽しかった。もう帰りたくないな」
彼女からの一通を見て、俺はすぐに返事を打ち始めました。「俺もだよ」と入力して、消しました。「俺も帰したくなかった」と打って、また消しました。なんだか、文字にすると恥ずかしくて、自分の口から出る言葉じゃないように感じたのです。
何度か打ち直して、結局送ったのが「じゃあ帰るな」でした。冗談めかして言えば伝わるだろう、そう思いました。電車が次の駅に停まる頃、彼女から「そういう意味じゃないよ」と返信が来ていました。
その瞬間、しまった、と思いました。冗談として受け取ってもらえなかったのだと。慌てて「知ってる」と短く打って送りました。「ごめん、本当は俺もそう思ってた」と続けようとして、また消してしまったのです。