
彼が私とのトークをスクショして母親に送っていた→電車で届いた「ありがとう」に、駅を乗り過ごした私
「勝手にごめん」と謝る彼に、送った理由を尋ねました。返ってきたのは短い答えだけ。彼の気持ちはなんとなく見えても、彼のお母さんの「ありがとう」の意味は分からないままでした。
彼に持たされた筑前煮
付き合って2年になる彼の部屋には、実家から定期的に段ボールが届きます。中身はお母さんの手料理と、決まって1枚の手紙。数日前に遊びに行ったとき、彼が届いたばかりの筑前煮を保存容器に分けて持たせてくれました。
家で温め直した一口目で、思わず彼にメッセージを送っていました。
「お母さんの筑前煮、味がしみてて本当においしかった!」
彼からは、そっけない返事が来ました。
「そう?普通じゃない?」
「普通じゃないよ。箱に毎回手紙も入ってるんでしょ?ちゃんと返事してる?」
私がそう返すと、彼の答えはこれだけでした。
「届いたとは送ってる」
「それだけ?おいしかったって一言くらい言ってあげなよ」
そう送ると、返ってきたのは、うなずくクマのスタンプが1つ。人の家のことに口を出しすぎたかなと思いながら、空になった容器を洗いました。
お母さんから届いた2通のメッセージ
お母さんからのメッセージは、2通だけでした。
「突然ごめんなさいね。息子から、あなたとのやりとりの画像が届きました」
「ありがとう」
やりとりの画像。そう読んで浮かんだのは、筑前煮の会話です。彼とのトークを、そのままお母さんに見せたということでしょうか。
あの画面には「おいしかった」のあとに、「ちゃんと返事してる?」「それだけ?」と、彼を責めるような言葉も並んでいました。お母さんから見れば、息子の彼女が家のことに口を出している場面です。
その下の「ありがとう」は、お礼なのか、やんわりとした注意なのか。考えているうちに、降りる駅を1つ乗り過ごしていました。