
彼女が来ない1時間、僕は何度も不安に襲われた。けれど一言で笑えた夜
彼女を1時間以上待ちながら、心の中で不安が膨らんでいった土曜の夜。思わず冷たく言い放った僕に、彼女が返してきたのは、思いがけない軽い一言でした。
1時間前から待っていた駅前
土曜の夜、僕は待ち合わせの1時間前に駅前のオブジェ前に着いていました。彼女に話したいことがあって、頭の中で何度も切り出し方をシミュレーションしていたのです。早く着きすぎたのは、緊張していたからでした。
約束の時刻になっても彼女は来ません。やがてスマホの画面に通知が光りました。
「あと5分で着く!」
最初は微笑ましく、まあいつものことだなと思いました。
けれど5分経っても彼女は現れず、画面には再び「あと5分で着く」と気づけば同じメッセージが、何度も繰り返し届いていました。
「あと5分」が10回積み重なった時間
「あと5分」が積み重なっていく間、僕の中で何かが少しずつ崩れていきました。最初は、また遅れているな、という軽い気持ち。次第に、いつも心配ばかりさせるな、という気持ち。
そして最後には、本当に5分後に来るつもりがあるのか、それともこの嘘を悪気なく繰り返す彼女のことを、僕はもっと根本的に信じていいのか。話したかった内容と彼女の遅刻が頭の中で混ざり合い、不安が膨らんでいきました。
オブジェの近くで人を待つカップルが何組も入れ替わっていく中、僕だけがずっと立ち尽くしていました。