
置き配の通知写真に、毎回うちの玄関の花壇が丁寧に写る→最後の配達の日に添えられていた一言
思い切って送ったお礼のメッセージに、配達員さんから返ってきたのは少し不思議な言い回しでした。季節が移るたびに、写真に写る花も入れ替わっていきました。
箱より花が主役の写真
今の家に越して、2年目の春でした。玄関脇の小さな花壇にパンジーを植えたのは、帰宅したときに明るい色を見たかったからです。
平日は家を空けているので、日用品の多くは置き配で受け取っています。それまでの通知写真は、ドアの前に箱が写っているだけでした。
ところが、その春から届く写真は違いました。箱は花壇の手前に寄せて置かれ、紫と黄色の花が画面の端で切れずに収まっています。1度だけなら偶然です。けれど次の荷物も、その次の荷物も、同じ構図でした。通知の担当者欄には、毎回同じ名前が並んでいました。
誰かが、うちの小さな花壇を見てくれている。うれしくなって、届いた写真も消さずに、専用のアルバムへ移すようになっていました。
3回書き直したお礼
初夏、パンジーを抜いてマリーゴールドに植え替えました。写真の角度も、背の高い黄色い花に合わせて少し上向きに変わっていました。
配送アプリには、担当の配達員と短いメッセージを送り合える欄があります。1度も使ったことのない機能でしたが、その日は文面を3回書き直してから送りました。
「いつもお花まで一緒に撮ってくださってありがとうございます!通知が来るのがちょっと楽しみになってます」
しばらく未読のままでした。運転中なのだろうと想像して、画面を伏せて仕事に戻りました。
帰りの電車でアプリを開くと、返信が1件届いていました。