
職場の彼が私にだけ送別会の場所を教えなかった。傷ついた私が下した決断
彼の机から段ボールが運び出されていくのを、私はただ見ていました。声をかけることも、理由を聞くこともできないまま。届いた一通のメッセージで、すべてが少し変わりました。
隣の席で、いちばん近くにいた人
彼とは入社年が近く、隣の席で何年も仕事をしてきました。残業で二人だけになると、自販機の安いコーヒーを片手に、取引先の愚痴や週末の予定を話しました。彼の転勤が決まってからも、その時間だけは変わらないと思っていました。だから給湯室で同僚たちが店の名前を挙げているのを聞いたとき、自分がその輪に入っていないことに、すぐには気づけませんでした。
机の上の段ボール
彼の席には、片づけかけの段ボールが積まれていました。私物が一つずつ箱に移されていくのを横目に、私は思いきって聞きました。「みんなで集まるお店、私も行っていい?」彼は手を止めて、こちらを見ました。少し間があって、返ってきたのは「あの場所には、来てほしくなかったんだ」という言葉でした。理由を足そうとするように彼が口を開きかけたのは見えましたが、私はもう自分の席へ歩き出していました。