
後輩のお礼メールに「一緒に作った肉じゃが」、知らない思い出を訂正した私が最終出社日に渡した1枚
退職を控えた私に届いた後輩のお礼メールには、経験していない思い出が書かれていました。指摘するか迷った末、私は事実だけを返しました。
同じ調子のメールたち
営業事務として10年働いた会社を、私は今月で退職します。引き継ぎ相手は、入社時に私がメールの書き方を教えた後輩でした。半年ほど前から、彼女のメールはどれも同じ調子になっていました。丁寧で、整っていて、誰宛でも使い回せる文面。生成AIだろうと察しはついていましたが、私は指摘しませんでした。辞める人間が口を出すことでもないと、波風を立てない理由を自分に用意していたのです。
知らない思い出への返信
退職の挨拶メールを送った日、彼女からお礼メールが届きました。文中に「先輩と一緒に作った肉じゃがの味を、今でも思い出します」とあります。そんな思い出はありません。私が教えたのはメールの書き方です。放っておくこともできましたが、作られた思い出にお礼を返すのは彼女にも失礼だと思い、返信しました。「気持ちはうれしいです。でも私、あなたと肉じゃがを作ったことは一度もないですよ」。送ってから、言い方がきつくなかったかと、自分の文面を読み返していました。