
「お土産、私にはないの?」隣の課宛ての荷物を1度受け取った私が、彼女をケチと呼んだ理由
彼女が旅行から戻った日、焼き菓子の入った紙袋は、私の席へ来る前に空になりました。彼女のチームが全員会議に入っていた間、私は届いた荷物を受け取っただけでした。それでも、自分も留守を支えた側に入っていると思い込んでいたのです。
荷物を受け取った数分間
隣の課の彼女が有給で旅行に出ていた週、同じフロアは普段より慌ただしくなっていました。隣の課の電話が鳴り、宅配便の人が荷物を抱えて立っていたことがあります。私は電話には出られませんでしたが、荷物だけは代わりに受け取りました。それでも、彼女の留守を支える役に立てたと思っていました。彼女が戻ると、同じチームの人へ焼き菓子を配り始めました。私の近くの席にも渡していましたが、紙袋は私のところへ来る前に空になりました。
「お土産、私にはないの?」
コピー機の前で彼女を見かけ、私は隣に立ちました。
「お土産、私にはないの?」
冗談めかして聞けば、彼女も軽く返してくれると思っていました。ところが、返ってきたのはまっすぐな言葉でした。
「数が足りなくて、渡せないんです」
周囲には人が行き来していました。聞いたのは自分なのに、人前で数に入っていないと告げられたように感じ、私は「そう」とだけ返して離れました。荷物を受け取ったことを彼女は知らない。それを伝えないまま、私は同期へ不満を話しました。
「有給まで取って旅行したのに、配らないなんてケチだよね」
別の人にも同じ話をしたことで、彼女がお土産を配らなかったという部分だけが広がっていきました。