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    週末のもみじ狩りの計画中、彼の部屋から聞こえた女性の声→「テレビだよ」と言う彼に、私は黙って通話を切りました

    2026-10-14
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    週末のもみじ狩りの計画中、彼の部屋から聞こえた女性の声→「テレビだよ」と言う彼に、私は黙って通話を切りました

    問い返したメッセージには、少し間を置いて答えが返ってきました。それ以上は聞かないまま迎えたもみじ狩りの日、彼はもみじの下のベンチで、ある話を切り出しました。

    待ち合わせの駅を決めかけたとき

    彼とは付き合って1年半になります。お互いの家は電車で数駅離れていて、会えない日は少しだけ通話するのが習慣でした。

    その日も、週末のもみじ狩りの計画について話し合っていました。待ち合わせの駅を決めかけたとき、電話の向こうから女性の声がしたのです。

    「ねえ、タオルどこ?」

    すぐ近くで呼びかけるような、はっきりした声でした。聞き返すより先に、彼が言いました。

    「テレビだよ」

    彼は1人暮らしです。テレビのセリフにしては、あまりに生活の中の言葉でした。次の相づちを打つ代わりに、画面の赤いボタンを押していました。

    問い返したメッセージへの返事

    切ってすぐ鳴った着信には、出ませんでした。

    少しして、メッセージが届きました。

    「急に切れたけど大丈夫?」

    切れたのではなく、切ったのです。

    問い詰める文章を打っては消し、結局送ったのは短いメッセージでした。

    「テレビって、何の番組?」

    既読はすぐにつき、少し間を置いて返事が届きました。

    「ドラマ。音量上げたままだった、ごめん」

    それでも、あの声は近すぎました。職場の人か、昔の知り合いか。候補を挙げるたびに、どれも彼の部屋にいる理由にはなりませんでした。

    「そっか」

    それだけ送って、スマホを伏せました。それから数日は、何が届いても短い相づちしか返せませんでした。

    もみじ狩りの前日、彼から短いメッセージが届きました。

    「紅葉の日、ちょっと話したいことある」

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