
友達のかき氷を半分食べ続けた私、自分の1杯に手をつけられなかった理由
彼女は私を責めませんでした。いちごと抹茶のグラスを挟んで、注文をしない側であり続けた理由を、私はやっと言葉にします。
注文しない側の席
学生時代からの友人と行く甘い物の店で、私は注文をしない側でした。その日もかき氷の店で水だけを頼み、彼女のいちごが届くと、「一口ちょうだい」と言ってスプーンを伸ばしました。「おいしいね」と笑いながら、二口目、三口目と続けてしまうのは、いつものことでした。メニューを開くと、頼んで外したらどうしよう、という考えが先に立って、結局ページを閉じてしまうのです。人が選んだ物なら、外れても自分のせいになりません。ずるい理屈だと、頭の隅では分かっていました。
送ったメッセージ
別れたあと、彼女からの返事がいつもより短い気がして、私は数日、届いた文面を読み返していました。それでも氷の味が忘れられず、「またあの店に行かない?」とメッセージを送りました。行くよ、という返事は来たものの、続く言葉はありませんでした。当日は、今度こそ自分の分を頼もうと決めて、店までの道でメニューの写真を何度も思い浮かべていました。