
先輩をオワコン扱いして笑った私が、上司のプロジェクト発表で目が覚めた話
「先輩ってオワコンですよね」そう言い放ったとき、私の頭にあったのは姉の姿でした。けれどプロジェクトで輝く先輩を見て、自分が本当に怖がっていたものに気づいたのです。
悪気なく発した、ひとこと
仕事ばかりで結婚の話題に乗ってこない先輩は、私にとって、どこかあの姉と重なって見える存在でした。両親に小言を言われる姉を、気の毒だと思っていた私は、先輩のことも同じように見ていたのだと思います。
結婚の話で盛り上がっていたとき、私は先輩に向かってこう言いました。
「女の幸せって、結局は結婚じゃないですか」そして笑いながら、「先輩ってオワコンですよね」と言ったのです。
先輩は小さくうなずいただけでした。その反応の意味を、私は深く考えもしませんでした。
リーダーに選ばれたのは、あの先輩
しばらくして、新しいプロジェクトが立ち上がるという話が社内に広がりました。働く女性向けのサービスを開発する、注目の企画です。私も、そのチームに加わることになりました。誰がリーダーになるのだろう。そう思っていた私は、その名前を聞いて驚きました。
リーダーは、あの先輩だったのです。気の毒だと思っていた相手が、社内でいちばん期待される立場に立つ。その事実が、私の中の何かを少しずつ揺らし始めました。