
彼女をフルネームのまま登録し続けた俺が、本当の理由を打ち明けられなかった話
彼女に「なんでフルネームなの?」と聞かれたとき、とっさに「普通じゃない?」と返しました。嘘ではない。でも、本当の理由は別にありました。
あの日の通知
前の彼女と付き合っていたときのことです。ある夜、俺のスマホに届いたメッセージの通知を、隣にいた彼女が見ました。表示されたのは「みーちゃん」という名前。従姉妹の登録名でした。
「みーちゃんって誰?」
そのときの声のトーンを、今でも覚えています。従姉妹だと説明しました。でも信じてもらえなかった。「女の子をちゃん付けで登録してる時点で気持ち悪い」と言われ、そこからすべてが崩れました。弁明するほど疑いは深くなり、一週間後に別れを告げるメッセージが届きました。
「普通じゃない?」と返した夜
別れたあと、連絡先を整理しました。あだ名やニックネームで登録していた名前をすべて漢字のフルネームに変えたのです。もう誤解されたくない。画面を見られても、疑われる要素をゼロにしたかった。
今の彼女と付き合い始めたとき、迷わずフルネームで登録しました。そして彼女に「なんで私の名前、フルネームで登録してるの?」と聞かれた夜。「別に、普通じゃない?」と答えるのが精一杯でした。「普通じゃないよ。私はちゃんとあだ名つけてるのに」と言われて、胸の奥がずきっと痛みました。
「名前は名前だろ。関係なくない?」自分でも冷たいとわかっていました。