
「結婚は考えていない」と言っていた僕→3年記念日に彼女の本音を告げられて、初めて気づいたこと
3年付き合った彼女に、記念日のレストランで「もう限界」と言われました。「結婚は考えていない」と答え続けた僕に、反論する資格はなかったのかもしれません。ただ、「考えていない」の裏側には、彼女に最後まで打ち明けられなかった感情がありました。
「結婚」という言葉の重さ
僕が中学2年のとき、両親の仲が壊れました。直接の原因は父の転職でした。母は「人生設計が違う」と言い、父は「俺の選択を否定するのか」と返しました。あの台所で怒鳴り合う声を、僕は自分の部屋で布団をかぶって聞いていました。
それ以来、「結婚」という言葉を聞くと、胸のあたりがぎゅっと締まるのです。彼女のことは本気で好きでした。でも「結婚しよう」と口にした瞬間、いつかあの結末にたどり着くのではないかという恐怖が、どうしても消えませんでした。
言えなかった「怖い」のひと言
彼女が友人の結婚の話をしてきた夜、テレビを見るふりをしながらドキドキでした。「ねえ、うちらってさ、この先どうなるのかな」。その問いに「まだ早いって」「結婚は考えていない」としか返せない自分が、本当に情けなかった。
正直に「結婚という言葉が怖いんだ」と言えたら、何か変わっていたのかもしれません。でも 「親の結婚がうまくいかなかったから踏み切れない」なんて打ち明けたら、 面倒な男だと思われて離れていくのではないか、と考えてしまいました。
失うのが怖くて本音を隠し、結果的に、もっと大きなものを失おうとしている。その矛盾に気づいていたのに、また目を逸らしてしまいました。彼女の表情がほんの少し曇ったことも、リモコンを握る手に力がこもっていたことも、僕は全部見ていたのに…。