
友達から恋人になった俺たち、俺の中では変わらないままで…→失いかけて初めて気づいた、”彼女の存在の大きさ”
付き合っているのだから、大丈夫だと思っていました。友達の頃と変わらない距離感が、自分なりの心地よさだと信じていたのです。けれどそれは、彼女の優しさに甘え続けていただけでした。
友達から恋人へ、軽い気持ちで踏み出した一歩
彼女とは、学生時代からの長い付き合いでした。グループで遊ぶときはいつも自然と隣にいて、気を遣わずに話せる心地よい存在。自分にとって一番楽でいられる相手、それが彼女でした。
あるとき、ふと「この関係をもう一歩進めてもいいんじゃないか」と思い、「付き合おう」と伝えました。正直に言えば、深く考え抜いた末の告白というよりは、自然な流れの延長のような感覚だったと思います。
彼女が嬉しそうに頷いてくれたとき、自分も悪い気はしませんでした。ただ、今振り返ると、あのときの自分はどこか軽く考えていたのかもしれません。
「何も変えなくていい」という甘え
付き合い始めてからも、自分の生活は何ひとつ変わりませんでした。彼女が二人きりのデートを提案してきても「みんなも呼ぼうよ」と返し、LINEも気が向いたときに返す程度。男友達からの誘いには何も考えずにすぐ反応していたのに、彼女への返事はいつも後回しにしていたのです。
友人の前では彼女を「こいつ」と呼び、付き合う前とまったく同じように接していました。彼女の誕生日を何もせずにやり過ごしたこともあります。別の女友達と二人で食事に行ったこともありました。そのどれもが、自分の中では「大したことじゃない」で済んでいたのです。彼女がどんな顔をしていたか、当時の自分はまるで見ていませんでした。