
「スマホくらい見れるでしょ」返信を催促した私が、再会して知ったこと
テーブルの向かいの彼女は、思っていたより疲れて見えました。責めたいわけじゃなかったのに、と気づいたのはその時です。私が手放したのは、スマホではありませんでした。
知らない町で、繋がりは1つだけ
春に転職して、知り合いのいない町で1人暮らしを始めました。職場ではまだ雑談の輪に入れず、部屋に帰っても話し相手はいません。学生時代からの友人とのメッセージだけが、前の生活と今を繋ぐ細い糸のようでした。だから返信が来ない時間は、糸が切れかけているように感じられたのです。「今何してる?」「まだ仕事?」「読んでる?」送るたび、自分でも多いとわかっていました。
送ってから後悔した一言
その日、彼女から「仕事が立て込んでてごめんね」と返ってきました。頭ではわかっていたのに、指の方が先に動いて、「スマホくらい見れるでしょ」と送っていました。送信した直後から、取り消したい気持ちと、かまってほしい気持ちが混ざったまま、彼女の返信を待ちました。返ってきたのは、それまでで一番長い沈黙でした。