
彼女に隣の県で見つかった日、俺が嘘をついてまで隠していたこと
心配をかけたくない。
彼女に言えないまま、隣の県へ通っていた
付き合って2年、俺は今の職場に限界を感じていました。給料も休みも増えないまま、この先やっていけるのか不安でした。そんなとき、隣の県の会社から声がかかり、面接や打ち合わせのために何度か足を運んでいました。
彼女には「今日は会社」とだけ送って、本当の行き先は伏せていました。心配をかけたくない。決まってから、いい報告として伝えたい。そう自分に言い聞かせていました。居場所を共有するアプリのことは、正直、頭から抜けていました。
なんでここにいるの、と口走った
店の入り口にいた彼女と目が合い、俺はとっさに言葉を探しました。向かいの担当者に会釈をして、俺は席を立ちます。近づいてきた彼女は、「会社って、この街のこと?」と聞きました。動揺のまま、俺は「なんでここにいるの」と返してしまいました。
責めるような言い方になったのは、追いつめられた気持ちからでした。机に広げた求人票を見て、彼女が状況を察したのがわかりました。俺は「本当は、転職の面接だったんだ」と打ち明けるしかありませんでした。