
結婚5年目の記念日、「今日は出前でいい?」と言った夫の机で見つけた1冊のノート
サプライズを予感していたはずの記念日は、夫の「出前でいい?」の一言で幕を下ろしました。寝室の机で偶然開いた1冊のノートに、書きかけては消された「妻へ」の一言が並んでいました。
「そのうち言い出すはず」の朝食
先月あたりから、夫は書斎のパソコンを私が入るとすぐ閉じたり、電話をキッチンから廊下へ移して話したりする素振りが増えていました。てっきり記念日の何かを企てているのだと信じていた私は、丸5年目の当日を少し浮ついた気持ちで迎えました。
ところがトーストを口に運ぶ夫は、いつもと変わらない相づちしか返してくれません。「今日、いい天気だね」と話しかけても、「そうだね」と短く返ってくるだけでした。そのうちきっと何か言い出すはずだ。私は自分にそう言い聞かせていました。
「今日は出前でいい?」で終わった1日
2人で出かけた買い物の帰り、「どこか外に食べに行こうか」と切り出しても、夫は「疲れてるからいいかな」と首を振りました。家に着いてから、夫は台所に立ちながら「今日は出前でいい?」と聞いてきました。私は「うん、いいよ」とだけ答えました。
届いたカレーを2人で食べている間、夫はテレビの野球中継をぼんやり眺めています。あの気配は勘違いだったのかもしれない。そう思うと、カレーの味が急に薄く感じました。