正月の初夢に見ると縁起が良いとされる「一富士、二鷹、三ナスビ」の3つは、「無事、高く、成す」の3つの言葉で作られています。実は「今年一年を無事に、高く飛べるように、事を成せるように」と、祈願成就の思いをこめた単なる語呂合わせにすぎません。また、徳川家康が大好きだったもの3つ、さらに家康にちなんで当時の東海名物3つが起源になったという説もあります。ではこれらの夢の本当の意味を詳しく解説していきましょう。
初夢
縁起かつぎにすぎなくても、やっぱり正月には良い夢を見たいものです。では初夢とはいったいいつからいつまでに見たものを言うのでしょうか。慌ただしい正月の元旦に見るものはほとんどが雑夢、つまり大晦日や初詣の慌ただしさから不規則な生活リズムを反映する夢がほとんどです。落ち着いてくる正月2日~3日、または仕事始めまでの快い夢を初夢ととらえて正月を楽しんでください。
富士山の夢
縁起の良い初夢と言われる3つのシンボルの中で、唯一富士の夢は吉兆を暗示します。特にかがやく富士山を見る夢は自身の出世やキャリアアップを暗示します。いっしょに眺める人が恋人や友人なら、彼らの出世を暗示している場合もあります。また、噴火する富士山の夢はびっくりするような喜び事を暗示します。あるOLの夢で、職場の人たちと金色に光る富士をわいわい騒ぎながら眺めている夢を見た一か月後、職場の部長が取締役に昇格、間もなく職場の人たちにも次々に昇格や昇給、栄転の辞令が届いたという例があります。
鷹の夢
大きな鷹が飛んでくる夢を見たなら吉兆の暗示でなく、対人的な不調和を暗示します。基本的に大型猛禽類は対人的な危険やリスクを知らせ、警告夢になりやすいものなので日常生活に注意が必要です。襲われたり、複数羽現れたりするイメージなら、ストレスのかかる身近な人、あるいは遠ざけているような人の動向に注意をはらってください。
ナスビの夢
ナスビを食べる夢は突然の体調不良を暗示することがあります。たくさんのナスビ料理を食べるのは、食生活のバランスの乱れ、また、代謝機能が弱っているか、冷え性や腰痛の警告夢になります。そもそも冬にナスビの夢を見ること自体が健康的に良い傾向ではありません。
初夢を良いものにするには
一年の計をはかる正月ならではの縁起かつぎは大切。なぜなら、快い一年のスタートがきれるからです。そこで、出来るだけ良い夢を見るための寝室の環境作りを提案します。気を付けるべきポイントは次の4つ。(1)出来るだけ早く床につくこと、(2)飲食してもアルコールを醒ましてから寝ること、(3)寝る少し前に温かい飲み物をマグカップ一杯ほど摂ること、(4)目覚める時間を90分区切りで設定しておくこと。(4)について詳しく解説すると、例えば夜0時に就寝としたら朝6時、7時半、9時起きのいずれかということになります。寝る前に起きる時間を意識するだけでいいので、基本的に目覚まし時計はセットしないでください。
正月は一年のスタート。ぜひ、初夢を良いものにしたいですね。
(梶原まさゆめ/ハウコレ)